今日クレームの対応をしたんだけど、うまく対応できずにお客さまにめちゃくちゃ怒られた・・・
上手く対応するコツとか言い回しはないかな?
クレーム対応に必要なことってなんなんだろう・・・
クレーム対応が上手になるための練習法ってある?
このようなお悩みを解決します。
結論、クレーム対応のコツと言い回しは以下の10個です。
- 第一声はお詫びから入る
- 代替案を伝えるときは特別感を出す
- 随所に感謝の言葉を入れる
- クッション言葉を使う
- 結論ファーストで伝える
- ネガではなく、ポジで伝える
- 謝罪しすぎない
- 上司の存在をチラつかせる
- 今後のサービスに生かす旨を伝える
- 「お客様」ではなく、名前で呼ぶ
僕は5年間コールセンターで勤めていますが、クレーム対応がしんどくて、辞めたいと思ったことが何度もあります。
しかし、クレーム対応はたったひとつ、あることを意識するだけで、劇的にラクになるということがわかりました。
今回はその内容とともに、僕が実際に使って非常に有効だったテクニックやフレーズも、惜しみなく紹介していきます。
僕はこのコツを取り入れるようにしてから、クレーム対応がしんどくならないのはもちろんのこと、対応を自分で完結さられせることもふえました。
スムーズにクレーム対応をしたい、オペレーター業務をストレスなくこなしたいという方は、ぜひ読んでみてください。
- クレーム対応に必要なたったひとつのこと
- クレーム対応のコツと言い回し10個
- クレーム対応がうまくなるための4ステップ
クレーム対応に必要なたったひとつのこと【実は言い回しではない】
はじめに、クレーム対応で一番大切なことをひとつお伝えします。
ズバリ、解決しようとする姿勢をいかに相手に伝えられるかです。
もちろん、言い回しなどのテクニックもクレーム対応には重要。
しかし、どれだけ言葉がきれいで丁寧な言葉遣いでも、解決姿勢が見えなければ、クレームはおさまりません。
これからお伝えするコツや言い回しも、自分だったら、どうやって解決姿勢を出すかを考えながら読んでみてくださいね。
【例文付き】クレーム対応のコツと言い回し10選
それでは、コールセンターにおけるクレーム対応のコツと言い回しを10個お伝えします。
どれもすぐに使えるものばかりで、実践するとクレーム対応がめちゃくちゃラクになりますよ。
スムーズにクレーム対応する方法を学びましょう。
第一声はお詫びから入る
クレーム入電の場合は、まずはお客さまへお詫びしましょう。
はじめの印象が悪いと、あとで挽回するのがむずかしくなるから。
お詫びの言い回しは、以下でオーケーです。
- 「○○ということですね。ご不便をおかけし、大変申し訳ございません。」
- 「○○だったということですね。ご心配をおかけして、大変申し訳ございません。」
ポイントは、お客さまから申告があったら、すぐさまお詫びすること。
まずは、ダメな例を見てみましょう。
昨日買ったそちらの商品が、壊れていたみたいなんですけど・・・
かしこまりました。すぐに交換させていただきます。
は?まずは、謝るのが先でしょ!
せっかく解決策を伝えても、お詫びがないと失礼に聞こえてしまいます。
では、次に良い例を見てみましょう。
昨日買ったそちらの商品が、壊れていたみたいなんですけど・・・
すでに壊れていたということですね。ご不便をおかけし、大変申し訳ございません。
すぐに新しいものとお取替えさせていただきます。
わかりました。お願いします。
すぐにお詫びをしたことで、対応がスムーズになりますよね。
ちなみに、お詫びした後は、以下の言葉も付け加えるとよりいいです。
- 「迅速に対応します。」
- 「早急にご対応いたします。」
代替案を伝えるときは特別感を出す
代替案を伝えるときは、特別感を出すフレーズを言ってみましょう。
さらっと伝えても、まったくお客さまには響かないから。
代替案とは、お客様の困りごとを解決するための代わりの案のこと。
結果、お客様は「このオペレーターは自分のことを考えてくれている!」と感じ、納得しやすくなります。
具体的な言い回しは以下。
- 「本来はできないことではありますが、お客さまのご事情を考慮して、今回限り○○させていただきます。この度は大変申し訳ありませんでした。」
クレーム対応がスムーズになる上に、満足度も爆上がりしますよ。
随所に「ありがとう」を入れる
クレーム応対ではタイミングを見て、お客さまに「ありがとう」と伝えてみましょう。
お客さまとの会話がスムーズになることがあるから。
伝えるコツは以下です。
- お客さまに協力いただいたことに対して伝える
- 言いすぎない
少し例を見てみましょう。
まずはダメな例から。
それでは、ご対応するために何点かお伺いさせていただきます。
お名前をフルネームでお願いいたします。
亀山亀蔵です。
ありがとうございます!亀山亀蔵さまですね。
では次にご住所をお伺いできますか?
✖✖県△△市の~。
ありがとうございます!
✖✖件△△市~ですね。
ちなみに、こちらは戸建てでしょうか?
戸建てだよ。
ありがとうございます!
戸建てですね。
こちらのご住所あてに交換品をお届けいたします。
無事に届きましたら、こちらにその旨をご連絡いただけますでしょうか?
わかったから、早くしてよ。
ありがとうございます!失礼しました。
それでは、よろしくお願いいたします。
ちょっとくどいですよね。
結果、対応時間も長くなる上に、お客さまをイラつかせる原因になってしまいます。
次はよい例を見てみましょう。
それでは、ご対応するために何点かお伺いさせていただきます。
お名前をフルネームでお願いいたします。
亀山亀蔵です。
亀山亀蔵さまでいらっしゃいますね。
次にご住所をお伺いできますか?
✖✖県△△市の~。
✖✖件△△市~ですね。
ちなみに、こちらは戸建てでしょうか?
戸建てだよ。
かしこまりました。
こちらのご住所あてに交換品をお届けいたします。
無事に届きましたら、こちらにその旨をご連絡いただけますでしょうか?
わかったよ。
ありがとうございます。
それではよろしくお願いいたします。
「ありがとう」は、ポイントを絞って伝えるのが効果的です。
クッション言葉を使う
クレームの対応では、クッション言葉を使うのが非常に有効です。
こちらの印象がやわらぎ、対応がスムーズになるから。
言い回しの例は以下です。
- 「おそれいりますが、~」
- 「失礼ですが、~」
- 「大変申し訳ないのですが、~」
- 「非常に心苦しいのですが、~」
- 「重々承知なのですが、~」
- 「大変申し上げにくいのですが、~」
ここでも、使用例を見てみましょう。
まずは悪い例です。
今日中に代わりの商品を送って来いよ!
できません。申し訳ありません。
できないじゃねえよ!なんとかしろよ!!
無理です。
なぜそんなに急がれているのですか?
は?お前何言ってんの?
お前じゃ話にならない。上司に代われ!
ストレートすぎるあまり、お客さまの怒りを買い、上席対応希望になってしまいました。
次はよい例を見てみましょう。
今日中に代わりの商品を送って来いよ!
非常に心苦しいのですが、本日中というのは致しかねます。大変申し訳ございません。
なんでだよ!なんとかしろよ!!
重々承知なのですが、ご希望に沿うのが難しい状況でございます。
ちなみに、失礼ですが、本日中を希望されるのはどういったご理由でしょうか?
そんなん、今日中に使いたいからに決まってるからだろ!
クッション言葉を使うか否かで印象はかなり変わるため、クレーム対応では必須といえます。
結論ファーストで伝える
伝えるときは、結論ファーストで伝えてみましょう。
なぜなら、お客さまは経緯よりも、要望に対する答えがほしいから。
結論を後で言うことのデメリットは以下の通り。
- クレーマーをイラつかせる
- 対応時間が長くなり、応答効率に影響する
- 結論を言う前に話をさえぎられてしまう
ここでも少し、例を見てみます。
今日中に新しい商品を送ってもらうことはできますか?
今すでに17時をまわっているため、今回の件は明日の午前中に担当部署へ引き継がれます。
その上で担当が判断し、発送処理にとりかかるため、早くとも明日の発送になります。
だいぶ長ったらしいですよね。
次は良い例です。
今日中に新しい商品を送ってもらうことはできますか?
申し訳ありませんが、早くとも明日発送になります。
質問に対して的確に答えられています。
結論を伝えた後に、なぜそうなるのか理由を聞かれたら、そのときにはじめて答えましょう。
くりかえしになりますが、お客さまは理由や経緯は求めていません。
結論ファーストを意識するだけで、グッと対応がラクになりますよ。
ネガではなく、ポジで伝える
クレームでは、ネガティブな表現を避けて、ポジティブに伝えましょう。
内容が同じでも、印象が良くなるから。
例は以下です。
こちらの窓口では対応できません。
え?なんで対応してくれないの?
せっかく電話したんだから対応してよ。
回答はまちがっていませんが、ネガティブな印象です。
次は良い例。
別の窓口であれば、対応できる可能性があります。
そうなんだ。
そっちの番号教えてくれる?
ポジティブに締めくくることで、前向きな姿勢が感じられます。
ちなみに、もし一文でどちらの内容も伝えるなら、「ネガ→ポジ」の順番がおススメです。
例を見比べてみましょう。
別窓口であれば対応できる可能性がありますが、こちらの窓口では対応できません。
おかけ直しをお願いいたします。
こちらの窓口では対応できないのですが、別窓口であれば対応できる可能性があります。
お手数ですが、おかけ直しをお願いいたします。
同じ内容でも、印象が全然ちがいますよね。
ポジティブな印象になるだけで、嘘のようにクレームがすんなり終わることもあります。
内容を伝えるときは、ぜひポジティブな表現を意識してみてください。
謝罪しすぎない
クレーム対応では、むやみに謝罪しすぎないのもポイントです。
言葉に重みが感じられなくなるから。
結果、クレーマーを増長させることにつながり、対応が長引きます。
謝りすぎるのはダメなんだ・・・
何回ぐらいが理想なの?
謝る回数は、2回がベストです!
それ以外はやみくもに謝らず、傾聴に努めましょう。
良い例を見てみます。
そちらのネットショップで買った商品が壊れてたんだけど。
ありえない!
商品が壊れていたということですね。
ご不便をおかけし、大変申し訳ございません。
すぐに交換のご対応をさせていただきます。
当たり前だよ!
不良品を売ってるなんておたくの会社はどうなってんだ。
おっしゃる通りでございますね・・・
早急にご対応させていただきます。
それでは、・・・(交換の流れを説明する)
わかったよ。それじゃあ、なるべく早めに頼むな。
かしこまりました。
この度はご不便をおかけして、大変申し訳ありませんでした。
交換品が届きましたら、よろしくお願いいたします。
謝罪するのは、最初と最後が一番いいかと。
ちなみに、傾聴のときに使えるフレーズは以下です。
- 「おっしゃるとおりでございます。」
- 「ごもっともです。」
- 「ご指摘痛み入ります。」
- 「私も同じ立場であれば、同じことを思います。」
- 「返す言葉もございません。」
クレームでは謝りすぎないように注意しましょう。
上司の存在をチラつかせる
対応中に、上司の存在をチラつかせるのもポイントです。
対応に説得力が増すから。
具体的なフレーズは以下です。
- (保留前)「それでは上の者に確認してまいりますので、お待ちいただけますか?」
- (保留後)「上席に確認しましたが、こちらでは対応がいたしかねます。申し訳ございません。」
もちろん嘘はダメなので、きちんと上司には確認しましょう。
案内をしても、たまに「じゃあその上司に代われ!」と言ってくるお客さまもいます。
そのときは、管理者に相談すればオーケー!
今後のサービスに生かす旨を伝える
クレームを言われたら、今後のサービスに生かす旨を伝えましょう。
いわゆる、上申(じょうしん)約束ですね。
企業姿勢を伝えられ、印象がプラスになります。
言い回しの例は以下です。
- 「この度はご不便をおかけし、大変申し訳ございませんでした。いただいたご意見は上申させていただき、今後のサービス改善に努めさせていただきます。」
ポイントは、終話前にさらっと伝えること。
クレームを収める手段として、とりあえず言うのはNGです。
「終話前にもう一押し!」というときに伝えてみてください。
「お客様」ではなく、名前で呼ぶ
クレームではあえて、お客さまを名前で呼んでみましょう。
その方が親近感がわいて、クレームがおさまりやすくなるから。
「一般的な話ではなくて、あなたに向けて話してますよ~」というのが、お客さまに伝わります。
ただし、わざわざ無理に聞きだす必要はありません。
対応上、わかっているときだけやってみてくださいね。
【4ステップでOK!】クレーム対応を上達させる方法
ここでは、クレーム対応を上達させる4ステップをご紹介します。
クレーム対応がうまくなれば、自己肯定感が上がり、仕事がイヤにならなくなりますよ。
詳しいやり方を解説してきます。
先輩の音源を聞く
まずは、実際にクレーム対応している先輩の音源を聴きましょう。
聞くべき音源の優先順位は以下です。
- クレームがおさまっている対応
- おさまってはいないが、管理者が良い対応だと判断している内容
とはいえ、どの音源を聴けばいいのかわからないのと思うので、管理者に相談すればオーケー!
「クレーム対応するのに良いモデルの音源を聴きたいです。」と伝えてみましょう。
ただし、連続してたくさんクレームの音源を聴くと疲れてしまうので、要注意。
1日1~2本が理想です。
良いと思った対応や言い回しは、ノートにまとめておきましょう。
数をこなす
音源を聴いたあとは、ひたすら数をこなしていきましょう。
ただし、クレーム対応するかどうかは運の要素もあるので、当たったときにちゃんと対応すればオーケー。
このとき、大切なのは、良いと思うことを1つだけやってみることです。
何かひとつ試そうと思って対応するのと、ただ漠然とクレーム対応するのとでは、成長スピードが圧倒的にちがいます。
クレームがきたら、「成長できるチャンスだ!」と思えたらいいですね。
振り返りをする
対応が終わったら、ぜひ振り返りをしてみましょう。
せっかく対応したのに、振り返らないのはもったいないです。
テストでいうと、やりっぱなしで採点をしていないような状況ですね。
振り返りで見るべきポイントは以下です。
- クレーム対応でかかった対応時間
- 最終的にどうなったのか(自分で終話したか?管理者対応になったか?)
- 試したことの結果やお客さまの反応
- 上手くいったこととその原因
でも、クレーム対応後にそこまで時間取れないよ~。
そうですよね・・・
そんなときは、コレだけは効果があったというものだけ書いておくと、いいですよ!
それ以外は毎回、退勤前に振り返るのがいいかと。
対応後は、実績に響かない程度に振り返りをしましょう。
試行錯誤する
振り返りが終わったら、あとは試行錯誤あるのみです。
具体的な方法は以下。
- 成功したことはくりかえしやってみる
- 上手くいかなかったことは、改善してやってみる
- 結果を振り返る
ひたすら、このくりかえしですね。
ポイントは、うまくいかなかったことよりも、うまくいったことに注目すること。
できるようになったことに注目すれば、自信がつきますよ。
【まとめ】クレーム対応に困ったら、10個のコツと言い回しを試してみよう
今回は、クレーム対応のコツや言い回し、クレーム対応を上達させる方法について解説しました。
内容を以下にまとめます。
- 第一声はお詫びから入る
- 代替案を伝えるときは特別感を出す
- 随所に感謝の言葉を入れる
- クッション言葉を使う
- 結論ファーストで伝える
- ネガではなく、ポジで伝える
- 謝罪しすぎない
- 上司の存在をチラつかせる
- 今後のサービスに生かす旨を伝える
- 「お客様」ではなく、名前で呼ぶ
- 先輩の音源を聞く
- 数をこなす
- 振り返りをする
- 試行錯誤する
コールセンターでオペレーター業務をする上では、クレームは避けて通れないもの。
対応に困ったら、ぜひ当記事を参考にしてみてくださいね。
クレーム対応を重ねていけば、自分にあった表現や言い回しが自然とわかるようになります。
そうすれば、どんな対応がきても怖くなくなり、コールセンターでの仕事がしんどくなくなりますよ!
ちなみに、暴言・理不尽なクレームへの対処法や泣くほどきついクレームの対応方法は、以下にまとめてあります。
それでは、今回は以上になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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